Creating Experiences with Low-speed Mobility and Spatial Presentation

ゲキダンイイノがJR東日本と高輪ゲートウェイで実証実験をしている。今日行くべきだ。

低速モビリティとイベントスペースを含めて空間プロデュースするゲキダンイイノの取り組みは、関東ではあまり見ない。もともと関西電力からスピンアウトした彼らは、ウォーカブルシティや観光地など特定のエリアでの新しい体験を作っている。

今回は、もともとこのあたり(品川・高輪)は海だったらしく、小舟で月夜を見るイベントがあったという。これを現代に甦らせた取り組みだ。浮世絵のようなイメージと「今宵」や「うつつ」など、昔から使われている言葉をキャッチコピーにも使われてるので、古きをたずねて新しきを見るようなアプローチだ。

takanawa うつつ

その中でも今回一番驚いたのは、その空間演出のクオリティだ。昨年、神戸での実証を取材したとききには、低速モビリティと物販とを組み合わせる構想をお話しされていたが、今回の実証にはすべて詰め込まれていた。

高輪ゲートウェイ駅から少し歩くと、人だかりが見えた。低速モビリティをうたうゲキダンイイノのポットだ。

会場とを行き来するモビリティポット

イベントスペースまでのシャトルの役割をしているという。障害物検知などのセンサー類はもちろん、3人乗りだが、乗る場所によって効果音が違うなどの試みもあり、さながら遊園地の乗り物っぽい。

走行中は、乗り降りができるということだったが、他の方が同乗してると止まってしまうかと思い、途中での乗り降りはしなかった。移動中には、アナウンスが流れてこのエリアのガイドが流れる。

しばらくすると、イベントスペースにポットに乗ったまま入る。この暖簾をくぐる体験はほかではないのではないだろうか。入口直前では坂を上るという難所?もありアトラクション風だ。期待が膨らむ。

イベントスペースに入ると、暖簾にプロジェクターで移した満月が浮かぶ。大型テーブル上に花が沢山に生けられているは、これが動く。足下を見てみるとタイヤがついている。これもモビリティだ。

空間の中央にはたくさんの花が生けられたモビリティテーブル

テーブルの端がカウンターテーブルにもなっいて、ここに座ることもできる。パンフレットにも描かれていた遊覧船に見立てている。短い距離ではあるが、行ったり来たりゆっくり動く様は、まさに小舟にようだ。

到着すると、『KOYOI』のリキュール/ノンアルコールが試飲できる。その場の気分を聞かれる診断によって、その気分にあった組み合わせ3種類が楽しめるというもの。こちらは別途購入もできる。

リキュールを試飲できるカウンターの背後にも満月の演出

また、中央の大型テーブルから好きな花をカウンターに持ち込めば、アレンジしていただき、こちらも持ち帰ることができる(有料)。

帰りのポットでの移動は行きよりも早かった。3km/h くらいは出てただろうか。ポットの前にはライトが付いていたが、ポットの外形を形取った LED ライトで十分明るいと感じた。

駅までの徒歩で、見上げると本物の月が見えたので、屋外でできたら本当はもっと楽しめたんだろうなと手に持ったお花とともに余韻に浸りながら帰ることができた。

暖簾「KOYOI」と映し出された満月

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