loftwork college: プロジェクトデザインから見るIA

少し前 (2/24) になりますが、ロフトワークの「loftwork college」でWebディレクションをされている方対象に、IAについてお話をさせていただきました。場所は「loftwork Ground」というスペースでした。

ロフトワークといえば、PMBOKをベースにした「Webプロジェクトマネジメント標準」の著書である林さんが社長をつとめている会社ですが、その林さんとその友人である浅野さんから今回の話をいただきました。話の内容は、それより前にSINAPさんでお話させていただいた、いわゆるWeb構築時におけるIA的視点のお話をしました。

いつも話のはじめに出すのは「The Elements of User Experience」と「The Nine Pollars」です。そして成果物の話に進める上で「IA One Sheetes」を引き合いに出します。

成果物については、主に下記3つを取り上げて、その作成における注意点や心得のようなものをお話ししました。

  • ワイヤーフレーム (レイアウトとパターン)
  • サイトストラクチャ (情報構造とフローの違い)
  • ユーザーエクスペリエンスフロー (メンタルモデルからサイト要件)

最後に、IAの定義とスキルについて参考文献を用いてお話ししました。インフォメーションアーキテクトの定義としては、リチャード・ワーマン氏が1996年ごろにまとめた下記があります。

インフォメーションアーキテクツの定義

  • 複雑なデータの固有のパターンをまとめ、内容を明確にする人
  • 第三者が情報を得るための道筋を自分で見つけられるように、情報の構造を示す地図を作成する人
  • 誰でも理解しやすように情報を提供し、それらをまとめる人

また、コアスキルとしては、「Web検定本 デザイン編 (ワークスコーポレーション)」 にある下記を引用しました。

IAのコアスキル

  • デザイン実行力とデザインマネージメント力
  • リーダーシップとプロジェクトマネジメント力
  • ユーザー調査と分析力
  • 顧客とのコミュニケーション能力と調整力

参加者の多くはWebディレクションをされている方でした。とくに、自分でもワイヤーフレームを作成するといった設計パートを担当している方やビジュアルデザイン業務は外部のパートナーに指示するという役割をする方が多かったようです。

ベテラン層と若手が入り交じった参加者でしたので、どこまで期待に応えられたかはわかりませんが、その後の懇親会では、実際の業務を踏まえての具体的な勉強会や成果物を集めてディスカッションができれば、さらにIA的視点や論理的思考が身につく機会が得られるのではないかと、非常に前向きは意見をいただくことができました。

いわゆるWeb制作会社さんにおける勉強会のニーズまたはワークショップなどは今後も積極的に取り組んでいければと思います。

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