復旧・復興に関する支援制度は、電子政府サイト「e-Gov」でも掲載されている「復旧復興支援制度 検索サービス」というものがあります。このAPIを使ったアイデアソン/ハッカソンイベントが今週末 (6/2 (土)) 開催されます。
Googleの及川さんのブログにも書かれているとおり、この復旧・復興支援制度のデータベースには、OpenUMプロジェクトで設計したXMLスキーマが採用されています。
もともとは、自治体サイトの情報構造を標準化していく取り組みとして、NPO団体アスコエが「ユニバーサルメニュー (UM)」として設計した構造がベースにあり、その一部を改善して震災後に復旧復興に関する制度のみに特化した状態がこのデータベースにあたります。このデータベースはあくまで行政機関が入力し確認をするためのもののため、いわゆるプロ向け (関係者向け) の文書になります。具体的には、表現が固く難解な日本語とまでは言えませんが、一般の人にはかなりわかりにくい表現になっています。
これらの表現を一般の方向けに編集してわかりやすくしたものが「復旧復興支援ナビ」です。
たとえば、復旧・復興支援データベースで「被災者生活再建支援制度」ページを見ると、制度の情報ママのため表現もわかりにくく窓口もわかりませんが、復旧・復興支援ナビの同じ制度のページでは、わかりやすく整理され、辞書機能も追加し、窓口もどこに行けばよいかがわかるようになっています。
つまり、同じDBを使って違う対象者に対してアプローチしているカタチになります。
- 復旧・復興支援データベース | 関係者向け(プロ向け)※いわゆる技術文書
- 復旧・復興支援ナビ | 一般向け(ユーザー向け)※ジャンル「住まい」以外が未反映
現在、この復旧・復興支援ナビのほうでは、復旧・復興支援データベースから情報を取り入れて編集をしている最中です。ジャンルも追々すべて完備される予定です。また、OpenUMプロジェクトでは、この支援制度の認知拡大を目的に2つのプロジェクトが進行中です。
これらの進捗や今後の取り組みについては、OpenCUでも一般公開していますので、興味のある方はご覧ください。
いわゆる「民間から発起し、官僚で採用された結果、有益な情報としてまた民間にもどっていく」という流れは、オープンガバメントを推進していく方向としてたいへん重要なテーマだと思います。