ebook edition launch “IA Thinking”

先週 (6/15 (金)) 、「IAシンキング」の電子書籍版 (PDF・EPUB) を発売することができました。

電子書籍」という言葉は最近では聞き慣れてきた感じがしますが、巷で聞く電子書籍のほとんどは「ただのPDF」だったりします。そのなかで「EPUB版」をリリースした背景には、わたし (著者)・出版社・編集者のチャレンジが関係してきます。

このリリースにあるとおり、「PDF版」と「EPUB版」の2つのフォーマットを書いていますが、検証外の付録としてKindleで読める「MOBI版」も同封しています。

電子書籍版の特典

  • 価格が本より安い(本の2980円の1000円引き)
  • フォーマットを2+1つ用意(PDF版・EPUB版 + MOBI版を同封)
  • コラム「クロスチャンネルにおけるUX」「さまざまなUXツール」の2本を追加
  • 付録として「ワークショップの進め方」を追加
  • 演習支援キット「ワークシート」のPDFを追加

この内容で本より安くしているのですから、電子書籍 (EPUB版) の試み自体が手探りな状況でこの値付けは大きなチャレンジです。出版社のワークスコーポレーションには本当に感謝しています。ありがとうございます。また、書籍と連動したFacebookページでも情報配信をしています。今後、演習ツールの解説など扱っていければと考えています。

電子書籍版化の経緯

書籍の初版が昨年の震災のあとの2011年3月でしたので、それから考えると約1年と3カ月後に電子書籍版ができたということになります。国内で同時期に発売した本のなかでは群を抜いて早いです。当初はもう少し早い段階での発売も予定していたのですが、編集に携わっていただいた宮崎さんのブログにも書かれているとおり、標準規格のない状態でさまざまなプラットフォームに〈うまく対応していくこと〉にかなりの時間がかかりました。

書籍のデザインを電子書籍にするのと、はじめから電子書籍のデザインを書籍にするのとは大きく異なります。今回は書籍のデザインを電子書籍化したため、さまざまな点で難しい面がありました。

この電子書籍化の話は、もともと本を出すときから考えていたのですが、「まずは本」「いずれは電子書籍」という順序で考えており、具体的には増刷が決まった今年の1月あたりから徐々にミーティングを増やして進めることになりました。はじめはもっとリッチなもの(たとえば、動画が各章ごとにあるとか)を考えていたりしたのですが、これもやはりプラットフォーム上の制約や違いを検証していくことで現在の状態に落ち着きました。

電子書籍版のメリットを活かす

どこかのコメントにもありましたが、本だと演習の題材がどんどん古くなっていくという問題もあり、こうした電子書籍版することで古い部分は新しい題材にアップデートしていくようにできればと考えています。いわゆる「スマートブック」ですか (なぞ)。カタチはどうなっていくかわかりませんが、これからもこうした実践をベースにナレッジの共有をしていければと考えています。

最後に、電子書籍版についての紹介ビデオを作りましたのでこちらもご覧ください。

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