「UXとは何か」という話題をポツポツと見るのですが、個人的には「UX」で話をするのではなく「UXデザイン」で話をするほうが自然です。
「UX (デザイン) とは戦略策定をするためのフレームワーク」です。これは Peter Merholz (ピーター・マーホールズ) 氏のブログ から影響を受けて自分なりの解釈で表現した言い方なんですが、個人的には一番これがシックリきます。
なので、「UX」で議論するのはやめて「想定する成果物は何か」で話をしたほうが議論できます。つまり「UXデザインの成果物」です。
「それはホラ、いろいろあるよねえ、会社によっても違うしねえ」と話すのであれば、もう議論も何もあったもんじゃありません。その人と話すのはやめましょう。じゃどういう成果物を想定するのか。
UXデザインの成果物は「UXフロー」です。
UXフローとは、ユーザーシナリオを機能やコンテンツでプロセスを可視化したものです。今でいうと「UXジャーニーマップ」が近いと思います。
なので、UXデザインの成果物をUXジャーニーマップとしてまずは定義して、それが戦略策定時における成果物の1つになり得るという前提で話ができれば、有益な議論ができるのではと考えています。
UXジャーニーマップの例として、Path2.0 を整理してみた資料があったので紹介します。さてこれはUXジャーニーマップと言えるのでしょうか。
entry by jewel02
この例がいいか悪いかはさておき、こうした感情曲線が加わっているのは1つの特長に見えます。多分、クロスチャンネルを前提にしていない狭義な範囲でしかないので違和感があるのかも知れません。
UXジャーニーマップの項目
成果物としてのUXジャーニーマップには以下が書かれていることが求められるように思います。これが1つのテンプレートになるかなと考えます。
- クロスチャンネルが前提であること
- ユーザーの行動・課題が書かれていること
- ユーザーの行動に対して、タッチポイントが整理されていること
- タッチポイントを含む、チャネル・メディアが整理されていること
- チャネル・メディアのほかにサービス・ソリューションが整理されていること
- ユーザーの感情にも触れていること
近いうちに、このUXジャーニーマップを含むUXデザインのサービスを企画していますので、興味ある方はこのあたりについてお話しできればと思います。
作り手の意識の中に、この「UXデザインの成果物はUXジャーニーマップ」ということが常に頭にあれば、UXデザインを一歩進めることができるんじゃないかと思います。
タイミングよく、IAやUXなどの定義についてまとめたエントリーがあったので、こちらも興味ある方は見てみてください。
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