2014年の前半にあの書籍が回収されたニュースは、自分自身の行き場を見失う絶好の機会でした。そこから内に引きこもり、いろいろなものが思うように行かない時間を過ごしました。
そこから自分自身を棚卸し見えてきたものが「自分の道具を作る」でした。今年のテーマは「ゴールドラッシュでは、つるはしを売れ」です。その第一弾が、この「UXマッピングツール」の研究開発です。
課題
たとえば、エスノグラフィ調査(オブザベーション)では、写真とメモとが別々に管理されている課題があります。また、ワークショップではポストイットを多く使用します。
2014年に3M Companyから発売された「Post-It Plus」アプリでは、ポストイットをデジタルで管理できます。ただし、ディスカッション結果を残すことはできますが、清書する必要があります。
オンラインツール「InVision」などのチャット機能では、対象プロダクトの忠実度や利用者の知識量の差が出て、うまく活用することは難しいと思います。
Service Design Tools?
2014年に開催したService Design Global Conference 2014で、「Experience fellow (myService fellow)」のトライアウト版を開発者は配布しました。また、ペルソナ作成やステークホルダーマップまで作成できる「smaply」は、マッピングツールの代表格だと思います。しかし、ユーザーは何をしたらいいのかわからない、という課題を持っています。
この課題は「Touchpoint Dashboard」と同じ過ちを繰り返しています。空欄を埋めなければ完成しないツールは、クールではありません。
DMP Tools?
「Salesforce Marketing Cloud」は、米国では豊富に使える機能がありますが、日本では機能は多くありません。これは、メールマーケティングツール (CRMツール) のようなものです。このツールには「Journey Builder」という機能がありますが、機能過多で使いにくいです。「Responsys」もそうでしたが、システムフロー作成ツールに似ています。
研究開発
これらの課題に対応するツールとして、簡単にジャーニーマップを作成する「UX Recipe (仮称)」を企画しました。コンセプトは、ユーザー行動 (アクティビティ) を第一に考えて、カードを組み合わせて、簡単にジャニーマップを作成できるツールです。
作成したジャーニーマップは共有できます。また、カード (アクティビティ) の追加作成ができます。増え続けるタッチポイントにすばやく対応し、新しいジャーニーマップを作成することができます。屋外では、モバイルアプリを利用することで、ウェブアプリと連携することができます。
このプロジェクトは、昨年からネットイヤーグループの協力のもと、研究開発としてプロジェクトを開始しています。今年の春ごろには限定版をリリースできる予定です。
最新ニュースや詳細は、アナウンスしていきます。
※Medium に英文で投稿した記事「R&D of UX mapping tools」の日本語版です。
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