2015年は、「Stayの1年」だったと思います。動いているようで動いていない。と同時に、これまでの積み上げが功を奏した年だったとも言えます。
4月に組織変更があり、新組織における自分の役割も見つめつつ、自分に求められていることを従順に進めてきた印象です。それはつまり今後のために充電期間だったようにも思えます。
ブログ
2014年19本だったこのブログの投稿は、2015年は計15本と少なかった印象です。ただし、Medium への投稿(英語)を2本できたことは昨年までなかった動きとして興味深いです。もっとも多く「いいね!」をもらったのは以下のエントリーでした。
講演
2014年の20本が、2015年は34本くらいしていたようです(外部講演のみ)。おかげさまで全国(仙台・金沢・福井・名古屋・福岡)を訪れる機会をいただきあっちこっち行った印象があります。
その中でも、改めて情報設計をテーマにした「small IA さみっちょ」や、三社合同勉強会の継続(計7回実施)、宣伝会議の講座が後半多かった印象です。またUXについてトークショーができたのも新しい経験でした。
- Small IA さみっちょ #smallia
- WCC合同勉強会「クリエイティブを考えるデザイン思考をつくるワークショプ」
- 宣伝会議「コーポレートサイト一日講座」と「カスタマージャーニー基礎講座」
- ソシオメディア主催UX戦略フォーラムのスポンサーセッション
- UX Japan Forum 2015「Customer Journey Map Exercise」(福岡)
- 名古屋大学リーディングプログラム企業メンター計6回(名古屋)
- Members University「CJM x Paper Prototyping」(東京・仙台)
執筆
日本デザイン学会やヒューマンインターフェース学会への論文投稿をすることができました。また、広報会議に寄稿したものが書籍出版されました。日経SYSTEMでも寄稿しています。コーポレートサイトの考え方からUX、そしてジャーニーマップなどの手法について書くことができました。
- ヒューマンインターフェースシンポジウム2015に論文投稿(研究発表)
- 広報会議誌 デジタルPR実践入門に寄稿(発売済み)
- 日経SYSTEMS 8月号 特集2に寄稿(発売済み)
仕事
前半は、UXツールの研究開発を並行したうえで、UIプロトタイピング設計やWebサイト設計の支援に携わることができました。そして、UXツール「UX Recipe」の登録開始をリリースすることができ、グループ会社といっしょに進めたワークショップを活かしたワークショップ型UXデザインサービスのローンチができました。後半は、大規模案件のリカバリーにも参加したのが記憶にあたらしいです。
プライベート
1月には、はじめて大相撲を見に行くことができました。また、家族の3Dフィギュアを作ったりもしましたね。4月に発売された Apple Watch も購入しましたね。
講演を機会に、日本全国をいろいろと回ることができたこともやはりイベントとして多かった印象です。夫婦で訪れた金沢や福岡、ひとり旅した会津など、もっとも思い出になったのは9月に人生はじめてハワイに行ったことですね。10月には大阪の専門学校のときの同窓会を開くこともできました。
あとは8月から続けた #sticky50 で、自分のイラストを描く楽しさが改めて実感することができました。
ニュース
2015年10月は、バック・トゥ・ザ・フューチャーの未来が現実になった日でした。世界中で盛り上がっていたのが記憶にあたらしいです。デザイン関連ではやはり、新国立競技場やエンブレムの問題が大きかったですね。デザインとは何か、模倣の定義やプロセスについて考えさせられました。政治関連では国会議事堂前のデモや大阪の橋下氏の政界引退、国際関連では、パリの同時多発テロなど事件や中国の大爆発、韓国との慰安婦問題も最後まで引きずっていたかと思います。明るいはずだった2020年オリンピックの話題が一斉に疑問符が飛ぶようなニュースが多かった印象です。
IA/UX界隈では、Design Sprint が流行り、UIプロトタイピングツールが脚光を浴びた年だったかと思います。一方でスタートアップ界隈では、ドローンからはじまりIoTやAIが米国を中心に盛り上がってきたという感じではないでしょうか。
映画
やはりつい先日観た「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が一番新しいのはそうなのですが、その前に観た「マッドマックス 怒りのデス・ロード」もすばらしかったですね。個人的によかったのが「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」や最後に観た「クリード チャンプを継ぐ男」です。なにか自己投影ではないですが、心に残った感じです。
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒
- マッドマックス 怒りのデス・ロード
- バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
- クリード チャンプを継ぐ男
また、「ジュラシック・ワールド」「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」「007 スペクター」など大作を観ることができました。いずれも新宿東宝シネマが開館して4D上映が体験できたことがキッカケですね。試しに観た「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」ではヘトヘトになりました。
読書
読書はあまりしなかった印象ですが、よくよく考えてみると人にフォーカスされた本をよく読んでいた印象です。「ツイッター創業物語」や「イーロン・マスク 未来を創る男」「FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争」なんかはその例ですね。「ピクサー流 創造するちから」は分厚いので読むのが結構たいへんでしたが、非常に楽しく読むことができました。また「21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由」は、これまでのデザインに対する意識やプロセスなどの棚卸しとして振り返りができた良書でした。
- ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から
- 世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア
- 21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由
- ツイッター創業物語 金と権力、友情
- イーロン・マスク 未来を創る男
- FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争
IA/UX界隈では、洋書を翻訳した「今日からはじめる情報設計」や「一人から始めるユーザーエクスペリエンス」があり、UIデザインに関するものがありました。
- 今日からはじめる情報設計
- 一人から始めるユーザーエクスペリエンス
- ユーザーストーリーマッピング
- 融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論
- UI GRAPHICS ―世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン
2016年
テーマは「行動」です。2015年に充電してきた事柄(主に、プロダクト開発と外部発信など)を積極的に自身の活動に結びつける動きにしていこうと思います。単純な積み上げではなく逆算して疾走する。
見えている活動としては以下のようなことが挙げられます。
- UXツール「UX Recipe」(モバイルアプリ)の一般向け公開
- UXデザインなど自身の考えを配信するメディア化の整備
- 海外カンファレンスへの論文投稿・講演機会
- 改訂版書籍の執筆と発売
- プロダクト開発を主とした活動の本格化(環境づくり)
最後に「赤めだか」にある立川談志の言葉を引用しておきます。
現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う。
2016年も、よろしくお願いします。