2014年3月29日 (土) に開催したセミナーイベント CSS Nite LP33 「UI /UX」で登壇しました。当日はとてもいい天気で、桜が満開に近かったです。
撮影: 飯田昌之
登壇者は7名で、クックパッド池田さん・ソシオメディア上野さん・チャットワーク新免さん・ツクロア秋葉さん・グッドパッチ土屋さん・ギルド深津さんといった、とても豪華な講師陣でした。テーマは「UI/UX」と最近よく耳にするテーマだったこともあり、参加者も多く240名の会場が満席。再演版も予定しています。
登壇が決まってから、ほかの登壇者が決まっていったこともあり、どういう内容にすべきかかなり頭を悩ましました。当初「IA…」としていたのですが、ほかの登壇者のシナリオやイベント全体の構成を見直して考えたときに、とある会 (なぞ) で話していた結果「Bridge Builder」としました。途中で変更したため、取り消し線が引かれています (汗)。
実は、とある会にいたヤスヒサさんも「デザインにある繋げること、導くこと」という記事で、同じようなことに触れているのが興味深い。
プレゼンテーション
Bridge Builder とはWeb情報アーキテクチャの著者の一人 Pete Morville のブログ「Information Architect」から拝借したものです。
ボクは今回のイベントテーマにもある「UI」と「UX」には「間」があると考えます。UXからインプットを得てUIを作る場合、UIを利用することでUXを作る場合とがあります。立場によって、そのワードに対する心象は異なるため、そうした視点の違いとして紹介できればと思いました。
イベントの構成としても、UXの専門家がいる一方UIの専門家がいます。それを考えると、それらをつなぐことがボクの役割であり、それ自体が「IA」と呼べないだろうか、そういうふうに考えて構成を練りました。
アジェンダは、以下の4つです。トップバッターということもあり、イベント全体のオーバービュー的な位置づけにもなればと思いました。
- ブリッジビルダーとは
- ジャーニーマップの要求整理
- タッチポイントのデザイン
- デザインパターンの活用
ブリッジビルダーとは
物事にはいつも2つの視点があります。上司と部下、クライアントとパートナー、そしてデザイナーとエンジニアなどまで。そうした視点の違いはどこでもあることだと思いますが、それを片側だけを聞いて「違う」と判断するのは早合点だと思います。さまざまな視点を前提としたコミュニケーションが求められます。
ジャーニーマップの要求整理
ジャーニーマップはなぜ作成するのか? その答えは「要求事項」にこれまで出てこなかったことを明らかにすることです。これまでの方法で明らかにできるのであれば、ジャーニーマップは作成する必要はありません。これまで出てこなかったこととは「クロスチャンネル・タッチポイント・マルチスクリーン」の3つになります。
タッチポイントのデザイン
マーケティング全般において、Webサイトやアプリは1つのプロダクトに過ぎません。ただし、サービスエクスペリエンスを考えると、そのプロダクトの持つタッチポイントは重要なキーファクターになります。したがって、プロダクト全体をリニューアルする考え方から、サービス全体を見直しその接点をリデザインするという考え方に変える必要があります。
デザインパターンの活用
抽象的な物事を具現化するのは高度なことです。それを助けてくれるのがデザイナーやエンジニアとの共通言語になります。またそれを視覚的にも支援する手段として、デザインパターンの活用が考えられます。IAパターンとUIパターンとで説明しました。
講演ログ
今回は、講演ログを Storify でまとめてみましたので、こちらも合わせてご覧ください。CSS Nite 公式アカウントによるツイートや、関連情報などをまとめています。その他の登壇者のお話も面白すぎたので、別途書こうと思います。
今回、一番驚いたのが運営側のプロ意識の高さです。鷹野さんはじめ運営スタッフの皆さんはとても意識が高いのを感じました。まず、豪華な講師陣と説明しましたが、みなさん忙しい中スライドを準備していますが、鷹野さんチェックにより、細部にまで校正が入ります。文字が小さくて読みづらい、文章がおかしい、色のコントラストが弱いなど。ボクもフォントがおかしい点を指摘され、全て直しました。
CSS Nite は、5年前に一度「IAスペシャル」で登壇して以来でしたので、はじめどうなるかと思ったのですが、後半に畳み掛ける「プロトタイピング」のお話はおおいに盛り上がり、決してほかでは聞けない貴重な機会になりました。アンケートも見させていただきましたが、参加された方々の理解力に助けられたところがあるなと正直思いました。本当にありがとうございました。
個人的には、Prott 絶賛ベータ版公開中の土屋さんとお話ができたのでとても楽しかったです。
再演版
再演版を 4/26 (土) に予定しています。こちらはまだ空席があるそうなので、参加できなかった方はぜひお申し込みください。