Design in a narrow sense

久しぶりに、Automagic Podcast に出演させてもらいました。

最近の取り組み「Era Web Architects プロジェクト」はもちろんですが、昨今のデザインに対する見方についてさまざまな角度で話しています。話が二転三転するので、結論がほしい方には正直オススメできません。夜な夜な雑談トークとして聞き流すくらいがちょうどいいかとおもいます。

話した背景や補足をこの場でも書いておこうとおもいます。モヤモヤしていることを言語化しているので、少々乱暴な言い方もしています (為念)。

  • デジタルだから残らない問題提起
  • 最終成果物ではないデザインの価値
  • UI デザイナーは UI デザインを極める
  • 組織が追いついていない現状
  • 自分の市場価値を試す場
デジタルだから残らない問題提起

一昨年から開始している Era Web Architects プロジェクトとは、デジタルで仕事をしてきたことを再評価し、人を介して残そうとするアーカイブプロジェクトです。業界を超えたときに自分が感じたそれまでの評価をもう一度見直し次世代へと繋ぐ試みです。

単純な受賞経験者や著名人ではなく、ボクが当時注目していた 30 名を選出し、ポートレート写真を撮影して東京都内のギャラリーで展示しました。当時の成果物が残っていないことが多いのですが、彼ら自身を生き証人として当時の情熱や思考過程などを探っていくものです。

また、Youtubeでオンラインインタビューしてそれを「Web Designing Online」で連載していたりします。今後、違う地域での写真展の計画、インタビュー記事は書籍化していく取り組みですので、ぜひ気になった方は公式サイトFacebook ページをチェックしてみてください。

最終成果物ではないデザインの価値

過去に自分が活動していた時期(およそ10年以上前)は、中間(途中)成果物で受託ビジネスも成り立っていました。現代はそのあたりは事業者サイドで行い、アウトソースするのは「How: どう作るか」のほうに偏ってる気がします。

新規事業より既存事業のほうが母数も多くなり、早い段階でチューニング結果(成果)を求める傾向にあると思うので、アウトソースに求める役割もデジタルプロダクトをつくる背景も当時とは変わってきているとおもいますね。

中間成果物の重要性や必要性は今も変わりませんが、「市場の評価 ≒ 産業の習熟度」が変わり、担当する役割も変わりそのデザインの価値も変わってきたとおもいます。

UI デザイナーは UI デザインを極める

以前から、UI デザイナーが UX デザインやサービスデザインを学ぶというのが正直わからなかったところがあります。UI デザイナーは、UI デザインを突き詰めるほうがいいなと思っています。これはボクの価値観ですが、UX デザインやサービスデザインを学ぶことと、UI デザインのクオリティが上がることは関係がありません。

市場の評価や組織の人事評価として、UX デザインやサービスデザインを学んでいる UI デザイナーのほうを優遇する部分があるかも知れませんが、領域を広げすぎてしまい肝心の UI デザインがダメだと「自分が一体何をやってるのかわからなくなる」と思うんです。

それと上に書いた話にもつながりますが、UX デザインやサービスデザインのアウトプットというのは、中間成果物です。この部分の価値は、変化することが必然ですので、最終成果物に一番近い UI デザインを極めるほうがいいというのが持論です。

組織が追いついていない現状

UX デザインやサービスデザインを学生時に学ぶ機会があれば羨ましいと思う反面、それらをそのまま活かせる職業や職場は「ない」と思ったほうが現実に近いとおもいます。それらがうまく機能している現場はきっと少ないでしょう。

たとえば、分業が進んだ大企業であれば「サービスデザイン」と名のつく組織はほぼ存在しないですし、「デザイン」と名がついていますが、実際は事業企画ということになるとおもいますので「企画」の組織だったりします。つまりデザイナーのキャリアパスではないわけです。

さらに、そうした UX デザインやサービスデザインをきちんと評価する基準も評価者も企業にはまだ少ないとおもうので、実は学生に求めることと企業の受け入れ状況には大きくギャップがあるといえます。

自分の市場価値を試す場

評価という点では、少し古い考え方かも知れませんが、名指しで(社内外から)仕事がもらえるようになることが 1 つのマイルストーンだとおもいます。そのためには、社外から評価される機会をつくり、社外との接点を広く持つことが大切だとおもいます。

UI デザイナーという視点でみれば、UX デザインやサービスデザインではなく、純粋に UI デザインについて議論するような場やコミュニティへの参加が必要になるとおもいます。そうした場が社外にないとすると、どこで UI デザインのスキルアップをしていくのか消化不良に陥るとおもいます。

以前ボクがいた組織では、自分の目標設定は、「個人 < 組織(会社)< 社会(業界)」という 3 レイヤーで考えていました。自分の価値を試せる場をレイヤーごとに探し、アウトプットし続けていけるといいなとおもいます。


以上、ポッドキャストで話したことに肉付けするような記事を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。もし気になった部分や質問などがありましたら、このブログでもいいですし Twitter 等でコメントください。

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