「エクスペリエンス」を直訳すると「体験」になると思いますが、「おもてなし」という言葉で思い浮かぶ方もいるかと思います。
ウェブサイトを設計する際に、どう使ってもらうとか考えると思うのですが、その「どう使ってもらうか」を「エクスペリエンス」と考えた場合、そのためのルール作りには一定の方針が必要になってきます。
「行動指針」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、ウェブサイト上におけるエクスペリエンスを実現するための方針とはまさに「行動指針」に相当するものです。
行動指針の代表的な例としては、リッツカールトンやディズニーがあります。詳しくは、それぞれのサイトを参照してもらうとして、これらのサービス提供者は、そのサービス精神を末端まで行き届かせるために指針を掲げています。
ウェブサイトに関わる人を「ウェブサイト提供者」とした場合にも同じことが言えるわけで、提供する側には常に「HOW」の部分で「指針 (ポリシー)」が必要になります。
ディズニーの例
ディズニーのテーマパークには4つの「行動指針」があります。
- Safety (安全)
- Courtesy (礼儀正しさ)
- Show (ショー)
- Efficiency (効率)
「OLCグループCSRの取り組み」には次のように書かれています。
ディズニーテーマパークには、「SCSE」という行動指針があります。【Safety 安全】、【Courtesy 礼儀正しさ】、【Show ショー】、【Efficiency 効率】の頭文字をとったもので、全キャスト(従業員)にとって、ゲストに最高のおもてなしをするための判断・行動のよりどころとなります。東京ディズニーランド、東京ディズニーシーのキャストは、入社時に「SCSE」を理解するところからスタートし、常にそれを心に持ち続け実践しています。「SCSE」は、その並びがそのまま優先順位を表しており、安全がすべてに優先するということを示しています。
東京ディズニーリゾートサイトにも「エクスペリエンスのための四つの鍵「SCSE」」というのが掲げられています。
テーマショーを通して、ゲストに最高のエクスペリエンス(素晴らしい体験)を提供するための要素は SAFETY(安全性)、COURTESY(礼儀正しさ)、SHOW(ショー)、EFFICIENCY(効率)の四つの言葉に集約されます。この四つの言葉の頭文字「S・C・S・E」は、「人を大切にする運営」を具体的に表現したものです。
ということで。
自分たちが今つくっているウェブサイト、ウェブサービスには指針がありますか?
また、それはどんな指針でつくられていますか?
ウェブサイト設計の重要さはこの指針の重要さに気づくところからはじまります。
1 Comment
Add Yours →そういえば大学のとき、TDLで4年間バイトしてました。それがUXDに活かされているのは何となく感じていましたが、この記事でそれが確信に変わりました(謎)「SCSE」懐かしいなー。